女子高生と気合と生脚

小春日和に浮かれていたところ本格的に冬の寒さが来てしまい、戸惑いを隠せない今日この頃。

そんな時に部屋着にしていたズボンが擦り切れ捨てることに。すぐに買い足さなくても暫くはなんとかなるさと思い、またも一人暮らしにかまけて素足で寝ていたら朝体が冷たくなっていて後悔しました。

そういうわけで冬恒例の防寒グッズを求めてあちこち走り、裏毛の寝間着やヒートテックタイツやらをお買い上げ。ここ数年でおしゃれなデザインの増えた腹巻もついでに買えたので一安心だ。

腹巻や袖丈の長い肌着は少し前なら「おじさんの物」「ババシャツ」なんてイメージだったのに、最近の浸透具合はどうしたことか。女性だっておしゃれな人だって、冬も温かく過ごしたいのがきっと本音だろう。そこをおしゃれ部分を殺さず上手く取り入れやすくしてくれた防寒グッズ達には拍手を送りたい。「インナー」という言葉、このちょっとおしゃれそうな響きが大事だ。

変えた荷物を抱えて帰り際、駅には可愛い女子高生達が歩いていた。短めの制服のスカートからにゅっと出た生脚を見てドキッとする。なにも疚しい気持ちだけではない。年々寒さに勝てなくなっているのを痛感する身としては「冬の生脚」にも心臓の冷える思いがしてしまうのだ。彼女たちの嬉しそうな顔を見ているとたまらず買ったばかりの裏毛スウェットを差し出したくなってしまう。

「寒いのにあんなに脚を出して」と憤る方もいるだろう。だけど考えてみてほしい、制服のスカートというのは長さに関係なく寒いのだ。長ければそりゃ風の当たりは弱くなり多少違うかもしれない。でも学生服の素材というのは冬でも基本的に寒かったはずだ。長くても短くても寒いのならおしゃれなほうを選ぶのが普通だろう。

制服を着ていた時代を思い出すと、どうしてあんなに寒い中で脚を出せていたのだろうかと不思議になる。スカートなんて筒だ。その下に体育用のハーフパンツを履いても膝下が丸出しではそこまで意味が無い。学校指定の靴下だって特に温かいわけでもない。それでもみんなで脚を出す。

聞いた話では雪国の地方の女子高生もギリギリまで生脚で頑張るらしい。例えジャージやスウェットを履くのが許されていたとしてもスカートを選ぶ。そこには強いこだわりがあるのだ。

あの世代がキラキラ輝いて見えるのも、そんな努力の積み重ねがわたし達には眩しく見えるからかもしてない。プライド、若さ、集団心理、その他もろもろ。彼女達は自分の意思を毎年貫き通している。そんな戦士達にも拍手を送りたい。