パリと防犯とジョジョ立ち

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初めて一人でフランスへ旅行したのは確か二十歳そこそこの頃だったと思う。

フランスへは2度ほどツアーで行ったことがあったのでなんとかなると思った。

実際わりとなんとかいくものである。

一番心配だった飛行機の乗り継ぎも、便名さえしっかりメモしておけばすんなり出来てしまう。

数字とアルファベットの組み合わせなら大変わかりやすいものだ。

さて着いてからの心配事といえばやはり防犯対策。

パリの観光地=スリの仕事場というのは有名で、なかでも日本人は狙われやすいときている。

なぜスリは日本人だと見わけがつくのか、日本を出るまで不思議で仕方なかった。

けれど外に出てみればわかる、日本人のふわっと感。

目つきがふわっ、歩き方がふわっ、服装もふわっ!

日本にいるうちじゃ絶対気づけない、世界的に治安の良い国から来ただけあってなんともいえない隙だらけなのが日本人。

服装も他のアジアの方に比べて気持ちカラフルでやっぱり幼い印象。

これで無敵のパスポートとお金を持ってるんだから確かに狙われてしまう。

また面白いのが、向こうのスリの方もわりと見わけがつくこと。

舞い上がってる観光客の中で仕事モードの動きをするのだから、そりゃあ浮く。

慣れてくると服装や仕草で遠目から見ても見分けがついてしまう。

向こうが日本人を見分けられるのと同じく、こちらにも手がかりはあるらしい。

バッグにずっと手をかけながらそんなことを思った。

しかしもっと他の手口もあるのだし用心にこしたことはない。

ここはひとつ日本人に見えないような動きをしようと胸に誓った。

最初からターゲットからはずれてしまおうというわけだ。

外国人のあの鋭い目つきを真似て気持ち厳しめで堂々と歩くことにした。

もしなにかあったとしてもお金をわけてくれたり励ましてくれる人はいない。

勇気をもって胸を張る。

立ち止まって写真を撮るときは若干ジョジョ立ちの腰つきを真似た。

凡人ではなさそうなオーラがでればいいなと願った。

それが功を奏したのか、旅行中3回も外国語で道を尋ねられたのには驚いた。

それもうち1回は間違いなくフランス人だった。

むしろこっちが色々聞いてみたい。

一人で歩いてるのだから現地滞在の人だと思われのかどうかはわからないが、少なくとも観光客っぽさは減ってくれたと思う。

にわかでもやってみるものだ、ジョジョ立ち

海外旅行の際は是非にとおすすめしたい。